夏

日本には四季があり、行事などを通じて季節を大切にします。その季節を大切にする心は手紙を書くときの言葉にも表れており、四季折々の時候の挨拶が存在します。

それぞれの季節に合った時候の挨拶を選ぶことで、より相手の気持ちに沿った文章となりますね。今回は時候の挨拶の中でも“残夏の候”についてご紹介します。

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残夏の候とは?

センセイの画像

暑い夏に使う時候の挨拶の中に、“残夏の候”があります。残る夏、と書きますが、何と読むのか?また使うのに適した時期について詳しくご紹介します。

読み方は?

“残夏の候”とは“ざんげのこう”と読みます。“夏至(げし)”と同じように読みます。“ざんかのこう”と読み間違えやすいので注意です。

どんな意味があるの?

残る夏と書くことから、夏真っ盛りという意味ではないということが推測できるかと思います。

残夏の候の意味は“夏の暑さが残る季節”という漢字が示すそのままの意味です。夏の暑さが残る、ということから残暑を感じる時期のだということが分かりますね。

使う時期は?

残夏の候を使うのに適した期間は、8月上旬の“立秋”から8月下旬の“処暑”までです。

立秋や処暑と呼ばれる日は年によって前後しますが、立秋は8月7日もしくは8月8日、処暑は8月23日にあたることが多いです。つまり残夏の候を時候の挨拶として使うのは、8月7日から8月23日が適しています。

残夏の候と同じ時期に使える他の時候の挨拶は?

夏の時候の挨拶の中で、残夏の候と同じ立秋から処暑に使うのに適している言葉は他にもたくさんあります。

時候の挨拶だと“残暑の候(ざんしょのこう)”“秋暑の候(しゅうしょのこう)”“晩夏の候(ばんかのこう)”“立秋の候(りっしゅうのこう)”“初秋の候(しょしゅうのこう)”が適しています。

また時候の挨拶以外でも、“残暑厳しきおり”“秋にはまだ遠く”“まだ暑い日が続きますが”といった言葉を添えることが多いです。

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残夏の候を使った簡単な文例は?

手紙

では早速残夏の候を使った文例をご紹介します。この文例は使いやすい基本的な形の文なので、送る相手によってぜひアレンジして使ってみてください。

【個人宛に使う場合】
①残夏の候、○○様はその後夏バテなどしていませんか。
②残夏の候、ご家族の皆様はいかがお過ごしでしょうか。
③残夏の候、先生はその後お変わりなくお過ごしのことと思います。

【目上の人宛に使う場合】
①残夏の候、先生におかれましては一段とご清祥のことと拝察いたしております。
②残夏の候、貴方様にはその後ご無事でお暮らしのことと存じます。
③残夏の候、ご一同様におかれましてはなお一層ご健康をお祈り申し上げます。

【企業などの団体宛に使う場合】
①残夏の候、貴社におかれましてはますますのご発展のことと拝察しております。
②残夏の候、御社には一段とご活躍のことお慶び申し上げます。
③残夏の候、皆様におかれましてはますますのご活躍の由謹んでお慶び申し上げます。

まとめ

暑い夏は体調を崩しやすい時期でもあるため、相手の体調を気遣った文面を多く見かけます。

そのとき適した時候の挨拶を入れると、より心がこもった内容となります。この記事をきっかけに1通、お手紙を送ってみてはいかがでしょうか?

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